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りんごの樹動物病院
〒446-0053
愛知県安城市高棚町蛭田52-2

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肝臓の病気、胆のうの病気というのは、生命を脅かすものが多いと思います。
そして、早期発見早期治療が非常に有効であると思います。
肝臓専門外来
門脈体循環シャント専門外来
胆のう専門外来

肝臓

肝臓の働き

肝臓はたくさんの役割を担っています
したがって、たくさんの酸素が必要となります。肝臓に出入りする血管は、門脈、肝動脈、肝静脈があり、なかでも門脈と呼ばれる静脈は肝臓にしかありません。
門脈は、胃や腸、膵臓(すいぞう)、脾臓(ひぞう)、胆のうなどから血液が流れ込んでくる血管です。また小腸から消化吸収された様々な栄養を送り込む血管です。

<ほとんどの物質を代謝している化学工場>
小腸でとりこまれた栄養を、身体に必要なタンパク質に組み替えています。
他にも、糖の代謝、脂質の代謝、ビタミンの代謝、ミネラルの代謝、胆汁酸の代謝なども行っています。

<エネルギーの倉庫>
脳の主要なエネルギー源であるブドウ糖を供給しているのが肝臓です。脳のエネルギーは、ほぼ24時間欠かせません。いつでも補給ができる態勢に整えて、エネルギーを備蓄しています。

<解毒>
たんぱく質を摂取すると、腸内で悪玉菌に分解され、アンモニアなどの有害物質が絶えず発生しています。これを分解しています。
また、血液中を流れてくるウィルス、毒素、色素、腫瘍細胞、壊れた赤血球などを細胞に取り込み、消化しています。

<胆汁の分泌>
胆汁の成分は、97%が水、残りが胆汁酸、コレステロール、リン酸、脂肪酸、ビリルビンからなります。ビリルビンは体に不要なばかりでなく毒性もあるので水に溶けやすい形に変えて、胆汁と一緒に排泄します。

以上のように仕事がたくさんあるので、不調になったときは一大事ということになります。

肝臓病

肝臓はかなり頑張り屋さんですので、症状が出始めた時はかなり進行していることも多いものです。そのため「沈黙の臓器」ともいわれます。
肝臓病は初期であれば無症状のこともありますが、食欲がなくなる、体重が落ちる、元気がなくなる、白目や歯グキが黄色になる(黄疸)などの症状があります。
しかしこれらは、なかなか気が付きにくいものです。
肝臓の異常は血液検査によってわかります。そのため、潜んでいる病気を発見するには定期的な健康診断が重要です。

肝臓病の原因としては、
・感染によるもの(ウィルス、細菌、真菌、原虫、寄生虫など)
・肝炎(代謝性、感染性など)
・中毒性肝炎(薬物、毒物による)
・腫瘍
・門脈体循環シャント(先天的)
などがあります。

肝臓病の治療

肝臓病は様々な原因でおこります。また、他の病気が原因で起こることも多くあるので、原因となる病気の治療が必要となります。
もともと、肝臓は再生が可能な臓器なので、負担を少なくして、再生に必要な条件を整えてやれば、健康な肝細胞が増えて機能を元に戻すことも期待できます。

しかしながら外科的治療も考えなくてはならない場合もあります。
「腫瘍」や「門脈体循環シャント」は、手術によって適切な処置を行う方がよいとされています。

メスで適当な大きさで切り開いて行う「開腹手術」と小さな穴をあけてその穴から器具を挿入して、テレビモニターで行う「腹腔鏡手術」があります。腹腔鏡手術について詳しくはこちらをご覧ください。
次は、門脈シャントについてお話します。

門脈体循環シャントとは

門脈シャント

門脈は、胃、小腸、大腸、脾臓、膵臓からの血液を集めて肝臓に流入します。正常な肝臓では、門脈血に含まれる栄養の代謝、毒素の分解、細菌の処理を行います。

左の図は正常の状態です。
胃腸やその他の臓器から門脈を通って、肝臓につながっています。


■門脈体循環シャントは、先天的に異常なシャント血管があり、これを通って門脈血が全身静脈に直接流れてしまう疾患です。

門脈シャント

左の図では、肝臓に流れてくる前に、直接大静脈に流れてしまうバイパスができてしまっています。
ですから、本流の方が細くなってしまいます。
栄養が行きませんので、肝臓も成長できません。
このタイプのシャントでは、腹腔鏡手術が可能なことが多いです。

門脈シャント

左の図では、肝臓に流れてくる前に、直接大静脈に流れてしまうバイパスがたくさん出来てしまっています。
このタイプのシャントでは、、腹腔鏡手術が可能なことが多いです。

門脈シャント

左の図では、肝臓を貫いてしまっています。
このタイプのシャントでは、開腹手術になることが多いです。


小腸、大腸からの栄養が肝臓に達しない、門脈血の毒素が肝臓でろ過・代謝を受けない、細菌が処理されないなどの異常が起こります。肝臓に入ってくるはずの血液も不足し、様々な代謝異常を引き起こします。また、肝臓自体の発達にも障害が起きます。

門脈体循環シャント(PSS)の症状

シャント血管の場所や太さによって様々な症状が出ます。
体格が小さく、体重増加が見られないなどの発育障害を起こします。重篤な場合は死亡することもあります。

食欲不振、うつ、下痢、嘔吐、多飲多尿などもおこります。
尿石症により、血尿、排尿困難。
肝臓による解毒ができないため、運動失調、昆明、脱力、こん睡。
などが起こります。

門脈体循環シャント(PSS)の診断

門脈シャント 血液検査での血中の胆汁酸やアンモニアの濃度を測定することでわかります。
確定診断するには、造影剤を門脈に流して診ることでわかります。

こちらは、門脈シャントのワンちゃんのCTの画像です。
これで確定できます。


門脈体循環シャント(PSS)の治療

外科的治療と内科的治療があります。
内科的治療での症状の改善はありますが、完治することはありません。手術でシャント血管をふさぐことによって完治が望めます。

たんにシャント血管をふさいで肝臓に門脈血が流れればよいわけでもなく、いきなり完全にふさいでしまうと、肝臓の血圧が急激に上がってしまうので注意が必要です。
したがって、症状の軽いうちに診断がつき次第、早期に手術を行うことが重要です。

りんごの樹動物病院では、腹腔鏡手術による門脈体循環シャントの手術を行っています。 ワンちゃんに負荷をたくさんかけないで手術を行うことができます。

胆のう

胆のうの働き

胆のう

胆のうは、十二指腸の近くにあって、肝臓と総肝管(そうかんかん)でつながっていて、総肝管を通じて脾臓(ひぞう)や十二指腸とつながっています。
役割は、肝臓から分泌される「胆汁」を受け取って濃縮し、十二指腸からの指令を受けて十二指腸内に放出することです。

胆汁は、食物中の脂肪を乳化して吸収しやすくするなどの働きをしています。

この図は、イメージしやすいように人間の臓器のイラストです。

胆のうの病気と対処

胆のう病気

■胆のう粘液嚢腫(たんのうねんえきのうしゅ)=胆汁が濃縮されすぎて胆管を通過できず、胆嚢内に蓄積してしまうことがあります。
たまりすぎて破裂したりすると胆汁がおなかの中に広がってしまうこともあります。

この写真は胆汁が固まってしまった胆のうです。

■胆石(たんせき)=胆のう内に石ができてしまう病気で、胆のう内に炎症が起きてしまうことがあります。

■胆のう炎=膵臓(すいぞう)からの分泌物の逆流などで胆管が炎症を起こすことがあります。この炎症が、胆のうにまで及んでしまった場合は胆のう炎になります。また、胆石が胆のうの内側の壁を傷つけてしまうこともあります。

内科的対処=症状の軽減を目的にした場合は、輸液や抗菌薬の投与などが考えられます。胆石に関しては悪さをしていないようならしばらく様子見ということになります。

外科的治療=胆石症にしても、胆のう粘液嚢腫にしても再発の危険が高く、根本的な治療という話になれば、「胆のうの摘出」という方法が一般的になってきています。

■「胆のうが無くなっても大丈夫なの?」ということは心配事の一つでしょう。しかし、胆のうは胆汁の貯蔵庫です。もちろん取らずに健康になるのであればその方がよいのですけど、胆のうがなくても胆汁は常に肝臓で作られていますので、胆汁の分泌という点では問題はありません。倉庫が無くなったので産地直送になったとお考えになればよいと思います。
ただ、油の多いものを食べ過ぎた時などは、胆汁の分泌が追いつかなくなって下痢をすることなどは起こりえます。

腹腔鏡による胆のう摘出手術

腹腔鏡

この写真は腹腔鏡による手術での胆のうの写真です。
開腹手術による手術と比べて、負担が格段に小さくなります。

小さな穴をあけてその穴から器具を挿入して、テレビモニターで行う「腹腔鏡手術」があります。腹腔鏡手術について詳しくはこちらをご覧ください。